日本ブリーフサイコセラピー学会 第21回秋田大会 2011 11/3〜5

11月4日(金)

14:40〜15:40 基調講演
基調講演
[ 講演タイトル ]

白神の自然と共に生きる


[ 講演者 ]

工藤光治|マタギ(白神またぎ舎代表)

工藤光治氏


[ 講演者プロフィール ]

1942年、青森県西目屋村生まれ。青森県南西部から秋田県北西部にかけて広がる白神山地で活動するマタギ。鎌倉時代にもさかのぼるというマタギの家系に生まれ育ち、その仕事を継いだ。白神の山の恵みと共に暮らしてきた。現役のマタギとしてマタギ文化を伝承しつつ、「白神マタギ舎」を設立。一般の人が白神の自然に親しみ、山歩きをするための企画・ガイドも実践している。


[ 基調講演要旨 ]

マタギとして、自然と共に生きることを実践してきた経験をお話ししていただきます。特に、命との向き合い方について取り上げます。工藤さんはクマ猟のことを、「熊を獲る」ではなく、「熊を授かる」と表現します。そこには命に対する向き合い方、生き方が表れていると言えます。このようなマタギとしての姿勢をより深く掘り下げてお話しいただこうと考えております。

また、工藤さんの言葉だけではなく、その独特の雰囲気、たたずまいも魅力的です。皆さまには、本物のマタギの放つさまざまな魅力を余すところなく味わっていただくことで、実りの多い講演となることを確信しております。


マタギとは…
東日本を中心に分布する狩猟集団で、一般的にはクマ狩りの猟師として知られている。しかし実際は、クマの狩猟は冬眠あけの2週間しか行わない。その他は、鳥やウサギを狩猟し、山菜やキノコを採取する。必要以上に乱獲することはなく、自然との共生を大事にしている。夏には、農業も行っている。
工藤さんによれば、マタギは「又鬼(マタギ)」とも表記するらしい。クマを撃つときは、情け無用で心を鬼にしなければならない。撃つたびにまた鬼になるので、そう書くのだそうだ。

日本ブリーフサイコセラピー学会